私は呼吸(いき)に過ぎない

2017.10.30

小川国夫『私は呼吸(いき)に過ぎない』

これは小川国夫という作家の『在る聖書』という小説の中に登場する一節です。

イエスキリストを題材にした小説で、キリストに言わせた言葉です。 実際の聖書の中に出てくる言葉ではありません。

その静謐な文体に惹かれ、学生の頃に一時期夢中になった作家さんでした。 20歳の頃に、静岡県藤枝市のご自宅にまで押しかけたこともありました。 今で言う”追っかけ”のようなことでしょうか。 人様のご縁で、小川さんを囲んだ飲み会のような席にも、顔を出させていただけるようになっていきました。

それはさておき、自己の存在が究極にまで静まりかえった時、そこに在るのは『ただ息をしている自分だけ』と言う感覚に強く惹かれたのを覚えています。

それから幾星霜を経て、今日『静坐』をご指導させていただく際に、『呼吸』から入っていただくことを強調しているのも、『息をする』と言う生理現象が、知らず知らずについてしまった心の緊張をほぐす鍵になっているからです。

神様は私たちに、コントロールの自律神経の中に、一つだけ『呼吸』と言う私たちの意識が介入できるスイッチを用意してくださっていました。

今日も深くゆったりとした呼吸で、静寂の時間を、そして日常生活を過ごしたいものです。

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