画家ゴッホの充実した日々

2016.03.02

 一昨年の夏に南フランスに行く機会がありました。 アルルというゴッホが、パリを逃れて移り住んだ南フランスの町に行き、それから彼が精神を病んで入った病院のあるサンレミ・デ・プロバンスという町では、彼のいた部屋がそのまま残されており、ゴッホの存在が濃密に感じられました。 

 その後、昨年の夏にオランダのアムステルダムに行く機会があり、そこでゴッホ美術館に行きました。 彼の絵画が数多く展示されていますが、そこに彼の写っている現存する唯一の写真というのが、大きく引き伸ばされて展示されていました。 彼は自画像をいくつか描いていますが、写真があったとは知りませんでした。 その写真と言うのは、親しかった画家と、テーブルをはさんで向き合って座っているものですが、ゴッホは背中を向けているだけで、顔はまったくわからないものです。 そう、彼の後姿しかわからない写真でした。

 その写真を見ながら、生存中は唯の一度も個展もなければ、一枚の絵も売れなかった、彼の生涯の意味は何だったんだろう、と考えました。 

 ゴッホの最後の数年は、1日1枚のハイペースで、何かに憑かれたように絵を描いていたそうですが、発表する機会もない中で、命を削るかのように描き続ける行為の意味を問いたくなります。

 きっと、彼の存在の最大の価値は、その一心不乱な状態で過ごした、ということそのもので、それで十分世の中に貢献していたと、思えるのです。 勿論、生前その絵が認められ、画廊と契約し、絵が売れていたら良かったでしょうが、それは二次的なことだった気がします。 ゴッホの後姿の写真を見ながら、そんなことを想いました。 

 ヒマラヤの洞窟で、生涯瞑想して過ごす仙人は世の中にどう役に立っているのか、という話があります。 そういう隠遁者達は、その静寂から発する同調した波動をもって、世の中を平和にしているのでしょう。 それは、自分の存在が世に知られようが、知られまいが、与えている良い影響に変わりはなく、その本人の至福に何ら変わりはない、と言うことでもあります。 

 作品に取り組んでいる時の製作者の充実にこそ、芸術作品の最大の価値があるように思います。 

gogh.chambre-arles

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