刷れ、さもなくば去れ!

2017.04.02

日本銀行本店

日本銀行本店

今から遡ること4年ほど前に、日本銀行の白川総裁が任期を1ヶ月ほど残して辞任しました。

そのニュースに平均株価は、一日でなんと3%!ほど上がっています。 3%というと小さい数字に思えてしまいますが、金額にして22兆円ほどですから、日本の1年間の税収の約半分に当たる、とてつもない値上がりです。 『量的緩和』の号砲が鳴り響きました。 投資家の歓喜の雄叫びが聞こえてきそうです。

ご自身は公式には、否定しているものの、”業界”の人には、抗議による辞任であることは明白。 何に対する抗議かと言うと、その前月の1月22日に発表した『これまでの「物価安定で1%の目途」だったものを、「物価安定に2%を目標」とする方針変更』が、新政権の『圧力』によるものだったから。

新政権とは、その前年の平成24年12月26日に発足した、安倍政権のこと。

一般の我々には、1%が2%に増え、「目途』が「目標」などと微妙な言葉の違いに変わったことで、何が変わったのか、さっぱり想像がつかない。 ほとんどの人がスルーして、新政権の言う『強い経済を取り戻す』と言うスローガンに期待を寄せたことでしょう。

話は飛んで、先月にオランダで投票された国政選挙では、極右の首相が誕生しそうだったものの、結局現政権の中道右派の政党が勝利した。 結果を見守っていた欧州連合の多くの国は、その結果に胸をなでおろしたとか。 その報道の流れで、日本の現政権を”極右”のように分類している記事があって驚きました。

安倍首相日本にいると、安倍政権を極右などとする報道はまず聞きません。 日本は今、保守の政党が、政権を担って国政を運営している、と思っています。

それが外国から見ると、現政権は保守の中でも相当に右寄りとみられていることがわかります。 保守とは、今の体制を基本的に維持するのがいい、と考えること。 しかし、それが『戦後体制の保守』ではなく、それを通り越して『戦前の体制を取り戻す保守』を目指しているのが、安倍首相のようにみえてしまいます。 少なくとも海外からは、そうみられています。

その為に、安倍首相が、この国を良くする為に最も実現したい悲願は、『憲法の改正』だと言われています。 そして、その為には何がなんでも、衆参両院で3分の2の議席が必要となります。

それを可能にする為には、選挙で議席を大幅に増やす必要がある。 その為に一番手っ取り早いのは、大衆迎合。 ポピュリズムと呼ばれるやり方で、痛みを伴う政策は、すべて先送り。 景気を良くすること、国民の負担を増やさずに(例えば消費税アップの2度に渡る先送り)、国民へのサービスは増やす(財政出動,etc.)こと。

その時に手取り早いのが、無尽蔵にお金を刷れる中央銀行。 日本では、日本銀行。 ところが、為政者に取ってお金を刷って増やすのは、やりたくてうずうずする禁断の果実。 その誘惑を断ち切る為に、政府と中央銀行は切り離されています、、、のはずでした。 別の言い方をすれば、国の借金である国債を積み上げる決定が出来る人と通貨を発行する権利を持つ人を切り離してあったはずでした。

それが破られたのが、冒頭の白川日銀総裁の押し出し。 なぜなら、白川総裁は、お金をむやみに印刷して増やすことは国民を欺くことになる、と至極真っ当な考えをする人だったからです。 そう言う人には、去ってもらわなければならない。

なんでお金をむやみに印刷することが、私たち国民を大きく欺くことになるのかは、”すんき漬と値上げの春”として以前に書いたので、そちらを参照ください。

太平洋戦争に突入することを指導した人々を、讃える考え方をする方もいます。 戦後からの社会体制を変えた方がいいと思う人もいます。 議会で右側の席につく人、左側の席につく人、様々な考え方があります。

右でも左でも、自分達の考えを実現するのに、国民の財産を知らない間に質屋に入れさせてしまうのが、お金を印刷して、国債という国の借金をぐんぐんと増やす政策です。

その先に私たちを待っているのは何でしょうか?

高橋是清

高橋是清

学校の歴史の時間に習った2.26事件というのが、遡ること81年前の昭和11年にありました。 軍事予算の削減に取り組んでいた高橋是清蔵相は、暗殺されました。 それから軍事費の膨張に歯止めがかからなくなり、昭和16年に太平洋戦争突入となりました。

その2.26事件から激動の10年後に、当番が『2.16事件』と呼ぶ事件が起きています。 戦後まもない昭和21年2月16日の土曜日の夕方、ラジオから当時の渋沢敬三蔵相の発表。 これが、翌日からの預金封鎖と新円切り替え、そして財産税の宣言でした。 こちらの事件こそ、歴史の授業で教えて欲しかったのですが、習った記憶がありません。

国債の発行で賄われた戦艦大和や戦艦武蔵の建造費、はたまた零戦戦闘機、約一万機etc.の莫大な戦費は、当然ながら全部国民が払うことになったわけです。

右でも左でもいいのですが、その政策を実現するのに、国民の財産をこっそりと抜く、お金の印刷という手段を使うのは、如何なものでしょうか。 レーダーに捕捉されない戦闘機のように、一般の国民が気づけないがゆえに、この方法は”業界”では『禁じ手』と言われてきた訳です。

これが『異次元緩和』と称されることの正体です。 ”業界”の方は『財政ファイナンス』と呼んでいます。 白川日銀総裁に退いてもらって、それを堂々と中央突破してきたのが、この4年間でした。

汗して手にしたものは決して裏切らない。 そんな当たり前のことに、静かに思いを馳せながら、小さな畑を耕して野菜を育てています。

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